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最終更新日:2022年3月25日

教育長あいさつ

教育長ようこそ WEB教育長室へ 邑南町教育長 土居 達也

あいさつ

土居教育長 令和4年3月議会定例会 教育方針

令和4年3月 邑南町教育方針 (500KB)


 令和年3月定例議会にあたり、令和4年度邑南町教育行政の方針と主な施策について申し上げ、皆様方の御理解と御支援を賜りたいと思います。

 まず、はじめに新型コロナウィルス感染症への対応について述べます。新たな変異株が拡大しないとも言えません。これまでの感染対策を続けるとともに、学校の長期休業期間の短縮や、可能な範囲で学校行事を早い時期に計画するなど、子どもたちの教育活動の確保に努めます。

はじめに、教育の大きな方向性について二点述べます。

一点目は、邑南町の担い手についてです。

 邑南町が持続可能な町であるためには、「いま」と「これから」を担う人が育つような環境づくりが、とても重要だと考えています。

 どんな町にしていくのか、そのためには、社会教育の取組がどのようであればよいのか、また、どんな子どもたちを育てなければならないのか。そして、だれが、その役割を担うのか。とても、大切なことであると考えます。

 子どもたちは、「いま」を生きる大人たちの姿や価値観から学びます。大人が地域を大切に思い、よりよくしていこうとするなら、またその取組を楽しみながら行うなら、そのように後を引き継いでいくのではないでしょうか。その意味においても社会教育、とりわけその最先端である公民館のあり方は、とても重要なものと考えます。

 こうした地域社会づくりを進める一方で、私たちの「隣人」である、子どもたちをどんな人間に育てるのか、という課題もあります。これからの社会を生きていくために、論理的思考力や読解力など、学校に任せなければ、育たない力があります。また、社会力や非認知能力など地域や地域と学校が一緒になってこそ育てられる力もあります。

 このような、学校と地域の協働による教育活動の取組が、より充実したものになるよう、教育委員会あげて支援していきます。

 こうした、いわゆる「地域とともにある学校づくり」の取組は、住民との連携・協働の教育版です。この考えを広げて公民館が、「町民と行政の協働づくりの場」となるよう一層努めます。

 また、これからの公民館は、講座の開催を中心におくのではなく、地域住民の学びや交流の中から、生活課題や地域課題を見出し、住民自らがよりよい地域づくりに向けて取り組んでいけるよう支えていきたいと考えます。

 

二点目は、多様性教育の推進についてです。

 私たちが生活する学校、地域、職場、家庭を問わず、性別や国籍、障がいの有無や年齢、立場などの違いを互いが認めあう関係をつくりだすことが、これからの社会ではとても大切となります。

 新しい学習指導要領においても、持続可能な社会の創り手となるためには、多様な人々と協働しながら、様々な社会変化を乗り越える力が必要になると、述べられています。

 これからを生きていく子どもたちは、もちろんのこと、今を生きる私たち大人も、様々な違い超え、お互いが認めあい、分け隔てなく意見が言える関係づくりが、持続可能な邑南町となるために、とても大切なことと考えます。

学校教育、社会教育において多様性教育の推進を図っていきます。

以上の二つのことを大切にして、取組を進めます。

 

次に教育委員会の所管する主な施策について述べます。

はじめに、学校教育について述べます。

まず、多様性教育の推進についてです。  

 先ほど、述べましたように多様性教育の推進は、子どもたちが安心して学校生活を送る上でも、ジェンダーや性の多様性など、これからの時代を生きる上でも、とても大切な教育です。

 また、多様性教育は、ちがいを豊かさに変えるとともに、差別を許さない教育でもあります。

 「いじめ」など、子どもたちの人間関係やちがいから起こる問題の、未然防止の取組として、子どもの権利条約に基づく学校づくりを進めます。また、学級で起こる問題を、自分たちで解決できるような自治能力を育てる取組を推進していかねばなりません。

 そのための取組の一環として、教職員を対象にした、多様性教育研修講座の悉皆を段階的に進めるよう計画しています。

 

 次に、多様な課題を抱える子どもたちへの支援についてです。

 学校には様々な課題を抱えている子どもたちがいます。様々な理由によって学校に通えない子ども、学びづらさがある子ども、家庭での問題を抱えている子どもなど様々です。学校を中心にしながら、通級指導教室、たけのこ学級、行政、専門機関とが連携しながら、個々の子どもたちにふさわしいあり方を探り、支援していきます。また、必要に応じスクールカウンセラーや、スクールソーシャルワーカーの活用を図ります。

 また、通常の学級にいる、学びづらさのある子どもなどを支援する、町の支援員を継続して配置を計画しています。

 

次に、学びあい学習の推進についてです。 

 学校生活の中で、一番多くの時間を占める学習時間を、「分かりあう」時間にするため、学び合い学習を推進します。学び合うことを通して、論理的に考え、表現する力を育てます。

 また、学び合い学習は、子どもたちを学ぶ主体にし、課題を協働で解決する学習形態の一つですが、学び合うことを通して、水平な人間関係づくりを学ぶことも大切にしています。どんな意見や考えであろうと大切にし、認めあい、聞き合い、高め合うことが、これからを生きる子どもたちに、必要な協働することができる力です。

 モデル校方式を継続し、専属講師を学校に派遣するなど、授業実践を通した推進を図るよう計画しています。

 

次に、ふるさと学習・キャリア学習についてです。

子どもたちの学ぶ意欲の一つに、「学ぶ目的」があります。

 ふるさと学習は、地域の課題解決や資源の生かし方について学ぶ学習です。地域の方と一緒に学ぶこと、また様々な場面で活動されている大人と出会う場でもあります。そこでは、教科学習を生かしたり、深めたりすることはもちろん、地域の大人の生き方を学ぶことができます。そんな体験が、学ぶ目的や「やがての隣人」にもつながると考えます。

 ふるさと学習の集大成である「おおなんドリーム学びの集い」を継続して実施します。また、子どもたちの豊かな生き方を支援するために、JAしまねおおちから野菜づくりの指導員をモデル校に派遣していただいたり、医療・福祉学習の小中の連携強化を図ったりなどの取組を計画しています。

こうした小規模校ならではの取組を、ふるさと学習のみにとどめず、英語の発音指導、フィンランドとのネットを活用した交流などの取組を支援していきます。

 

次に、情報活用教育や読解力育成の推進についてです。

 人工知能(AI)時代を生きる子どもたちは、多くの仕事を人工知能(AI)によって奪われる可能性があると指摘されています。そうならないようにするためには、人工知能(AI)が不得意とする力を育てていく必要があります。その力とは、読解力であると言われています。

 読解力を測るため、教科書の記述などをもとにして、開発された読解力テストの受検を、令和3年 度、町内全6年生に実施しました。読解力テストの結果と全国学習状況調査、いわゆる全国学力テストとの相関関係を調べた結果、読解力が劣る子どもたちは、全国学力テストの結果も芳しくないということが分かりました。とくに算数において相関関係が高いとの結果を得ました。

 この結果を受け、教科書の記述が、十分理解できない子どもたちがいるという前提に立ち、日々の授業の改善を図ります。また、読解力と関係の深い語彙数を増やすため、低学年から辞書に親しむ学習を継続するよう計画しています。そして、説明文を読み解き、説明のあり方を検討する力を育てる授業づくり講座の開設。さらに、情報の収集から考えをつくり、表現する情報活用能力を、あらゆる教科学習を通して、また小中一貫した取組を継続、強化していきます。そのため、情報活用教育講座受講の悉皆を段階的に進めるよう計画しています。

 また、本に親しむ習慣形成になくてはならない存在として、全小中学校へ図書館司書の配置を継続するよう計画しています。

 

次に、ICT機器を活用した学習の取組についてです。

 令和3年度に全児童生徒に整備しました、タブレット端末機器は、情報活用教育を基本にしながら、学習の道具として、また、プログラミング学習や、情報収集としての活用を図ります。また、これまでの紙でのドリル学習に替え、繰り返し練習できる端末でのドリル学習にすることを、保護者の理解を得て、一部の教科において試行したいと考えています。

インターネットを活用し、様々な町内外の人と交流活動も実施できるよう支援していきます。

また、活用方法など教職員の研修は、情報みらい創造課や専門家、関係機関と連携して行うよう計画しています。

 

次に、部活動の段階的な地域移行についてです。

 中学校の部活動が令和5年度から、段階的に地域移行するようガイドラインが示されています。その対応として、令和4年度は、町内中学校の部活動を対象にして、地域移行をモデル的に試行するよう計画しています。指導者の確保、指導のあり方など、多くの課題が出てくると思いますが、それらの解決を図りながら、数年かけて全面実施できるよう努めていきます。

 

次に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と島根大学、町内小学校をつないだ天体学習についてです。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と島根大学と町内小学校をネットでつなぎ、天体観察の仕方や楽しさ、月の満ち欠けの不思議さなど、天体学習を展開できるよう計画しています。

また、ネットとつなぎ、日本以外の天体カメラを利用し、昼間でも実際の星空を観察するなど、天体学習を深める事ができます。

 

次に生涯学習関係について述べます。

はじめに社会教育の推進についてです。

 社会教育の実践的最先端な場は、公民館です。ここでの活動が、邑南町を持続可能な町にしていく原動力であると考えます。

 邑南町は、平成19年に、まちづくり基本条例を制定しました。この条例の目的を実現するため、 行政と町の相互理解による協働づくりが謳われています。また、第5章には、「コミュニティ」について掲げられ、町民の役割やコミュニティの育成について述べられています。公民館は、このまちづくり基本条例に基づき、町民の皆さんが、自らが住む地域に誇りと愛情を持ち「自分たちの地域は自らの手で創りあげる」という、いわゆる住民自治の意識を培うことが大切だと考えます。地域からは、担い手不足など地域づくりへの課題が出されています。その課題に応えるためにも、時間はかかるかも知れませんが、公民館では、まずは顔の見える小さな関係づくりからはじめます。

 そこでの会話や対話の中から出てくる小さな生活課題を仲間と共有し、よりよい生活のために、一緒に取組、やり遂げたという達成感。そして、仲間から必要とされているという肯定感や、仲間を自分も認めているという相互の承認。そういうものが重なり合って生まれる、うれしさや楽しさがやらされ感ではなく、自分たちの地域のことだという、当事者意識につながっていくと考えられています。

 そして、その当事者意識が、やがては「自分たちの地域は自らの手で創りあげる」という、住民自治を実現することになるものと考えます。

 地域での生活を、よりよいものにしていくために、様々な小さな仲間やグループが、それぞれに活動し、またお互いがゆるやかにつながり合って、自然に、無理なく地域を変えていく。公民館は、そんな地域づくりを支援したいと考えています。

 つまり、公民館は、住民の皆様方への必要最低限の学びの場を提供しつつも、講座主義に陥らず、小さな関係づくりを大切にしていきたいと思います。その小さな関係から、生まれる生活課題を見える化したり、取組を進めるための情報提供したり、他の機関につないだりするなど、住民主体の活動になるよう、支援を行っていきます。

人を育てる公民館から、人が育つ公民館への変換です。

答えの出し方は、それぞれの地域で異なりますし、答えは、一つではないと思います。時間もかかると思います。町民の皆様方の御理解をお願いいたします。

 

次に、共生社会の実現についてです。

 邑南町は、オリンピック・パラリンピックのホストタウンとして、国の指定を受けています。令和4年度においても、国の特別交付金や県の補助金が活用できることになりました。

 この事業を活用し、これからもパラアスリートとの交流など、障がい者理解を広げる学習を進めていきます。こうした共生社会の実現には、障がい者理解を含め違いを豊かさにかえていく多様性教育の推進が大切になります。まちづくり基本条例の第5章でも謳われている、「コミュニティの育成」の実現においても、誰をも大切にする水平な人間関係づくりが必要になります。

人権学習のベースになる多様性教育を人権啓発推進講座において継続していくよう計画しています。

 また、新型コロナウィルス感染症拡大のために、延期していますフィンランドのゴールボールチームの合宿招致や、中高生の派遣などの活動は、感染状況を把握した上で判断していきたいと考えています。

 

次に、地域学校の推進についてです。

 方針で述べました「地域とともにある学校づくり」では、育てたい子ども像は、中学校区で共有し、その具現化は、各学校や公民館エリアでの活動としています。

 地域学校は、その活動拠点の大切な一つであると考えています。中学生と小学生が一緒に活動するなど、新しい活動のあり方が期待できます。実践交流会の開催など、その充実のための支援を計画しています。

また、その一環としてPTAと共同しながら、夏季休業中の川遊び場づくりをモデル的に試行したいと考えています。

 

次に、現代的な課題への取組についてです。

 私たちの生活をよりよくしていくために、様々な課題についての学びが必要になっています。

 これまで個別に学習してきました、健康、福祉、環境問題や食育、ジェンダー平等などの、現代的な課題については、持続可能な開発目標であるSDGsの視点から見直し、講座の開催など、取組を継続していくよう計画しています。

 また、「知る」から「気づき」に、そして講座に参加した人同士の取組につながっていくよう学習展開の工夫に努めます。

次に、社会体育の推進についてです。

 町民の皆様方の健康づくりの一環として、フィンランド協会によるノルディックウォークの普及活動を支援していきます。

 スポーツ活動からの共生社会の実現をめざしスポーツ指導員会とともに、障がいの有無にかかわらず、だれもが取り組むことのできる競技の普及に努めます。

 また、障がい者理解の一環として学校や地域でのゴールボール体験活動にも取り組むよう計画しています。

 

次に、文化財関係についてです。

 令和3年10月に、久喜銀山遺跡が国の史跡への登録が決まりました。これまで、保全活動に携われました地元の皆様、調査指導委員の皆様方に、厚く御礼申し上げます。

 国の史跡への登録を受け、令和4年度から2年をかけ、保存活用計画を策定する計画にしています。

 策定作業と平行して、久喜銀山遺跡の歴史的価値について、子どもたちも含め、町民の皆様方への理解が広がっていくよう努めます。

 また、邑南町には、久喜銀山遺跡のほか、多くの鈩に関する遺跡が残っています。文化財としての価値を町民の皆様方に理解していただけるよう努めます。

 

最後に、改修・修繕関係についてです。

はじめに、学校施設関係についてです。

 石見中学校の実施設計は、令和3年度中の完了予定です。令和4年度から改築工事に着工し、令和5年度末には、校舎、体育館の完成を予定しています。

 また、学校のトイレ洋式化第1期工事の実施を計画しています。工事の完成により町内小中学校の洋式化率は、約40%から60%に上がります。

 子どもたちの安全確保のため、小中学校の遊具や鉄棒などの、専門業者による安全点検を実施するよう計画しています。

 

次に生涯学習施設関係です。

 羽須美体育館は、令和3年度に耐震診断を実施していることから、利用者の皆様には、大変ご不便をおかけしています。耐震診断の結果によっては、補強工事を実施し、安心してご利用いただけるよう計画いたします。しばらくの間、ご不便をおかけしますこと、御理解いただきますようお願いいたします。

 また、懸案になっています井原公民館の改築については、関係各課、地元関係者との協議を継続していきます。

 

以上、令和4年度の教育行政の概要について申し上げました。

 今後とも、議員の皆様をはじめ、町民の皆様方の御理解と御支援をいただきますようお願いいたします。
 

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