平成31年3月議会定例会 町長施政方針

最終更新日:2019年3月4日

 平成31年第2回邑南町議会定例会の開会にあたり、提案いたします平成30年度補正予算案及び平成31年度予算案、条例案、その他の諸議案の説明に先立ちまして、当面の町政運営に望む私の基本的な考え方と主要な施策について申し上げ、町民の皆様をはじめ議会の皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。

 

 政府の閣議決定による「経済財政運営と改革の基本方針2018」によれば、日本経済は、5年半に及ぶアベノミクスの推進により、名目GDPと実質GDPがともに過去最大規模に拡大し、政権交代以降、景気回復は、緩やかではあるが長期間にわたって継続しており、地方行財政改革等については地方創生の推進や東京一極集中の是正により、東京から地方への人・モノ・金の流れを促進することで、個性と活力ある地域経済に再生し、同時に、次世代に持続可能な地方財政制度を引き渡していくことが重要であるため、2040年頃を見据えての目標設定と課題の洗い出しを行い、必要となる取組を実行するとともに、国・地方で基調を合わせた歳出改革や効率化に取り組むこととされています。


 平成31年度の国の地方財政計画によりますと、地方の一般財源総額は、平成30年度に比べ1.0%程度を上回るとされ、地方交付税も1.1%の増となっております。地方財政計画上は、地方税収の伸びが見込まれていますが、本町では大幅な税収の増額が期待できない上に、合併算定替えに伴う交付税の縮減措置などもあり、引き続き一般財源の確保が大変厳しい状況となっております。


 このような状況を踏まえ、本町の平成31年度当初予算の編成にあたりましては、『つなげ!民の力へ』をテーマとし、「邑南町総合戦略の総仕上げに向けてラストスパート」「しごとづくりセンターの機能をフル活用し、経済循環の向上に結びつける」「定住支援に向けた住まいの確保」「羽須美地域のにぎわいを創出する事業の検討」「森林資源の活用と森林保全活動の実施」「遊休地の活用」「ふるさと寄附の強化」「道の駅瑞穂再整備事業の検討・実施」を重点項目に掲げました。


 大変厳しい財政状況であり、平成31年度当初予算では財政調整基金からの繰り入れを1億1千600万円あまり行って予算を編成しております。可能な限り、町民の皆さま方のご要望にお応えできるよう配慮するとともに、邑南町第2次総合振興計画に掲げたまちづくりのテーマである、「心かよわせともに創る邑南の郷」に向かい、総合戦略の3つの基本目標と5つの具体的施策分野に重点化を図り、あわせて町民の皆さまのご協力をいただきながらまちづくりを進めてまいります。


 具体的な内容でございますが、最初に31年度予算編成のテーマであります「つなげ!民の力へ」に関わることをいくつか申し上げます。

 

(矢上高校振興について)
 平成27年度から31年度までの5年間を計画期間とする「矢上高校将来ビジョン」が最終年度を迎えます。31年2月に島根県教育委員会から、2020年代の県立高校における教育の基本的な方向性と具体的な取り組みが「県立高校魅力化ビジョン」として示されました。
 同ビジョンでは「学校規模にのみこだわることなく、地元市町村及び地域の参画を得ながら、協働して高校の魅力化・特色化を進めていくとともに、取り組みの成果を検証し、より望ましい高校のあり方を島根県と地元市町村で共有することが重要」とされ、今以上に魅力化事業の成果が求められる内容となっています。地方創生・地域活性化の観点からも次の5年間を見据えた新たなビジョンづくりに着手いたします。

 

(公共交通網形成計画に沿った施策の実施について)
 平成31年2月に策定した「邑南町地域公共交通網形成計画」における目標の一つにネットワークの要となる拠点等の整備が掲げられています。瑞穂地域高原地区の馬場交差点付近の県道改良に伴い、主要交通結節点として位置づけている石見高原駅の整備に着手いたします。
 平成31年度は用地買収と敷地の測量設計を実施いたします。そのほか、計画に定める6つの目標と32事業の具体化に向けた取り組みに着手します。

 

(地区別戦略について)
 平成28年度から各地区で取り組みがスタートした地区別戦略実現事業は31年度が最終年度となります。各地区の戦略の集大成に向け伴奏支援を継続します。3年間継続実施してきた都市交流モデルコンペ事業では合計8地区から事業提案が有り内6地区が採択されました。
 本事業は30年度で終了となりましたが、モデルとして実施された地区では実施団体の法人化が進む等、事業の実効性や継続性を高く評価しています。そこで31年度は、これまでの課題を精査し内容を見直した上で最終年度のコンペ事業として実施いたします。

 

(日本一の子育て村について)
 平成23年度から取り組みを始めた「日本一の子育て村構想」については、平成32年度末を目標に、子育て世代を中心にした定住対策を推進してきたところです。
 これまでの人口動態では、社会動態が3年連続でプラスに転じたことや、国立社会保障人口問題研究所が国勢調査をもとに5年毎に発表する人口推計において、2015年の実績値が、推計値を70名上回ったことで、2020年の将来人口推計も上方修正されました。
 31年度は、島根県中山間地域研究センターとの共同研究により、こうした客観的な数値の検証と、町内の子育て世代の実感等の検証作業を開始いたします。

 

(羽須美振興推進について)
 平成30年度から進めている、関係人口を切り口に地域資源の再活用を進め、産業創出と賑わいを取り戻す「はすみ再生“ふるさとリノベーション”プロジェクト」が2年目を迎えます。
 1つめの柱「木の学校プロジェクト」では地区別戦略とも連携しつつ「空き家等」を活用した賑わいの創出に取り組みます。
 2つめの柱「旧三江線レールパークプロジェクト」では、特定非営利活動法人いわゆるNPO法人江の川鐵道の活動に対し、引き続き地域おこし協力隊制度を活用した支援を実施します。
 3つめの「地域課題解決プロジェクト」では、デマンド交通の運営を担うNPO法人はすみ振興会に対し、新たに地域おこし協力隊を配置し活動を支援することで、社会人や学生サークルなどの外部人材と地域住民との連携を深めながら、関係人口の拡大と地域での受け皿整備を進めてまいります。

 

(旧三江線鉄道資産の活用について)
 旧三江線鉄道資産については、宇都井駅と口羽駅一帯の鉄道資産の取得について検討を続けてきました。NPO法人江の川鐵道においては鉄道公園化構想を掲げトロッコ列車による実証実験等を実施されました。
 得られた成果等について町として総合的に判断した結果、町としてはこれらの鉄道資産を取得したいと考えています。ただ住民の皆様のご理解や議会の同意を頂くにはもう少し時間が必要ですが、今年度末に向けてはその第1歩として、JR西日本に対し資産譲渡依頼書を提出し取得に向けた手続きを開始する事と今後のスケジュールについて、今議会において説明したいと考えています。

 

(「道の駅瑞穂」再整備について)
 「道の駅瑞穂」再整備につきましては、本年度、「道の駅瑞穂」再整備基本構想を骨格として基本計画を策定しております。今後は、財源を確保しつつ、この計画を具現化するために事業を進めていくことになります。
 平成31年度におきましては、基本設計を行い、早期工事着工に向けて官民連携のもとに関係機関及び町民の皆さまのご協力をいただきながら進めてまいります。

 

(ふるさと寄附の取り組みについて)
 平成27年度から返礼品を取り入れ取り組みを行ってきた結果、昨年度まで2千万円から2千500万円の寄附、30年度は5千万円を超える寄附をいただいてきておりまして、福祉や教育施策に使わせていただいてきております。
 こうした取り組みにつきましては、更なる自主財源の確保や町内の経済的効果の向上を図る必要があり、所属部署を総務課から商工観光課へ異動し専門性を高めるとともに、民の力を生かすため町内事業所である「食と農人材育成センター」に返礼品業務の一部を委託することとし、町内における高い経済的効果と生産性の向上を実現し、第1弾としてふるさと寄附額2億円を目指したいと考えております。

 

(邑南町行財政改善計画について)
 昨年の9月議会で議決いただきました邑南町行財政改善計画につきましては、以後、邑南町行財政改善実施計画と邑南町定員適正化計画の作成を進めてきておりまして、行財政改善実施計画につきましては現時点で盛り込めるものを記載したものを、定員適正化計画につきましては完成したものを今議会でお示しをしております。
 この計画はこれからもローリングを行い、適時見直しを行っていくこととしております。なお、行財政改善実施計画におきましては、新年度で予定をしております機構改革により、1課削減と業務分担の調整を明記しております。
 具体的には、企画財政課の財政部門と税務課を統合し財務課とし、企画財政課の企画部門と定住促進課を統合し地域みらい課とし1課削減するとともに、ふるさと寄附に関することを商工観光課に追加するなどの業務分担の調整を行っておりまして、それに係る邑南町課設置条例の一部改正案を今定例会で提案しておりますのでよろしくお願いいたします。

 

(防災無線更新事業について)
 防災無線の更新につきましては、総務省の補助事業の制度設計が行われなかったことにより平成31年度事業着手を目指しプロポーザルによる提案募集を行うこととしました。1月10日にプロポーザル執行通知を送付、2月14日を参加申込書と技術提案書等の提出期限とし開始しました。
 申し込みは7社からあり、2月28日と3月1日にプレゼンテーション審査を行い、3月15日に審査結果を通知する予定としております。以後、契約に向けての協議に入り、平成31年度に契約を締結します。
 なお、契約の工期につきましては、契約金額により平成31年度完了とする場合と平成32年度完了とする場合を考えておりまして、当初予算につきましては平成31年度の事業費分を計上しておりますのでよろしくお願い申し上げます。

 

(福祉施策について)
 近年、社会福祉の分野では、「地域包括ケア」あるいは「我が事・丸ごと」といった言葉で、多分野を包括的に、様々な担い手により支え合うという視点での仕組みづくり、地域づくりが求められております。
 邑南町におきましては、既に福祉の充実が図られておりますが、社会環境の変化などにより、必要があれば既存の事業や仕組みの見直しを行っていくことが必要と考えております。新年度におきましてもそういう観点も持ち合わせながら、町民福祉の増進に取り組んでまいります。
 児童福祉分野では、「子どもまるごと相談室」を中心に引き続き包括的な子育て支援、相談体制の充実をめざします。
 現在、わが国では児童虐待の問題が深刻化してします。本町におきましては、役場福祉課および保健課、教育委員会、児童相談所、警察、各小中学校、特別支援学校、高等学校、民生児童委員等の関係機関により「邑南町要保護児童対策地域協議会」を設置しており、今後も連携を密にして要保護児童の支援を行ってまいります。
 また、保育所関係では、本年10月から、国の幼児教育無償化の方針に則り、3歳児、4歳児、5歳児の保育料無償化、住民税非課税世帯の0歳児、1歳児、2歳児の保育料無償化を実施いたします。併せて、放課後児童クラブ支援員の処遇改善を計画しております。
 障がい福祉の分野におきましては、来年のパラリンピックへ向けて、引き続き、あいサポート運動などにより、住民の皆様の障がいに対する理解が向上するよう取り組みます。また、相談支援事業所や町社協と連携して、生活のしづらさや、ひきこもり傾向のある方の相談支援を行ってまいります。
 さらに、新規事業といたしまして、今年度から2か年にわたる「手話講座」の開催を計画しております。多くの皆様の受講を期待しております。
 高齢者福祉におきましては、平成30年度から、新しい総合事業のメニューとして、高齢者つどいの場づくり事業を始めており、2地区で実施していただいております。新年度も引き続き立ち上げ支援を行ってまいります。また、各地区で支え合いのしくみを議論していただくための「第2層協議体」の設置を推進するとともに支援を行っていきたいと考えております。新規事業といたしまして、介護タクシー利用による通院や、免許返納者のタクシー利用による通院の支援を行いたいと考えております。これらにより地域の皆様と協働して介護予防や生活支援の仕組みづくりに取り組んでまいります。
 生活困窮者自立支援事業は、新年度で事業開始から5年目を迎えます。引き続き委託先の町社協と連携し、困っておられる方の支援に努めます。
 以上、どの分野におきましても、複層的な要因がある困りごとがほとんどでありますので、多分野、関係機関が連携して問題解決、自立支援に取り組んでまいります。

 

(成人保健事業について)
 成人保健事業では、特定健診で把握した予備群の方へ働きかけ、早期に生活改善を図ることで、生活習慣病の発症を予防します。また、高血圧・糖尿病・慢性腎臓病等の方に対して、かかりつけ医と連携し、悪化予防に努め、心臓病・脳卒中・人工透析などの重症化を予防します。
 更にがん対策として、より多くの方に受診していただける体制づくりを行うとともに、精密検査の受診率が向上するよう努めてまいります。

 

(母子保健事業について)
 本町では、妊産婦の健康や出生後の子どもの健やかな成長を支援するため、「子どもまるごと相談室」を設置しています。現在相談窓口への相談件数やその相談から保健師の訪問相談へつながった件数も増えています。
 平成31年度も引き続き相談しやすい環境づくりに努め、必要な支援の調整や関係機関と連絡調整を密にするなど、子どもの成長に合わせたきめ細かな支援を行ってまいります。
 また、各種健診を実施し、乳幼児の発育・発達の確認、疾病の早期発見に努めるとともに、様々な相談に対応し親の子育て不安の軽減に努めてまいります。

 

骨髄移植ドナー支援事業について)
 本町では、平成31年4月から骨髄移植ドナー支援事業助成金制度を創設します。これは公益財団法人日本骨髄バンクが実施する骨髄バンク事業における骨髄又は末梢血幹細胞の提供者に対して健康診断等の通院、細胞提供のために入院する休業等を補償する制度です。
 骨髄移植を必要とする患者さんは、全国でもたくさんいらっしゃいます。一人でも多くの患者さんを救うためには、一人でも多くの骨髄提供者の協力が必要です。
 本町では、この事業により提供者を支援することで、骨髄等移植及びドナー登録の推進を図ってまいります。

 

(風疹対策の推進について)
 平成30年12月、厚生労働省から風疹感染拡大防止のための対策事業実施の方針が出されました。これは、風疹抗体価保有率の低い年齢層の男性を対象に、抗体価検査を行い抗体がないと判定された方に対して風疹定期予防接種を行うものです。実施方法などについてはこれから示される部分もありますが、国から出される方針に基づき、町としての対応を速やかに行う予定です。

 

(高齢者肺炎球菌予防接種特例措置の延長について)
 国においては、平成26年度の予防接種法施行令改正により、平成30年度まで5年間の特例措置期間を設け、65歳以上の方に対して肺炎球菌予防接種を実施してきましたが、全国の接種率が40%と目標に達していないことから、更に5年間特例措置期間を延長する方針が出されました。本町ではその方針に基づき、これまで予防接種をしておられない、65歳からの5歳ごとの節目の方に肺炎球菌予防接種を実施してまいります。

 

(新可燃ごみ共同処理施設整備計画等について)
 平成31年度から施設建設工事に入り、平成34年度の供用開始の予定となっております。
続いて、最終処分場施設整備計画について申し上げます。
 最終処分場施設につきましても平成31年度から現地工事に入り、平成34年度の供用開始の予定でございます。
 新可燃ごみ共同処理施設整備計画や最終処分場適正化計画に基づく事業費の負担金につきまして、引き続き平成31年度当初予算に計上しております。ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

 

(農林業の振興について)
 平成30年は年明けから大雪に見舞われ、夏には集中豪雨、秋には台風と気象災害に翻弄された一年でした。
 これをうけて国では、気象災害に強い産地づくりをすすめるとともに、一般家庭での食糧消費の減少と中・外食需要の増加に対応した加工用・業務用食糧生産への移行を進めることとしております。また、東京オリンピック、パラリンピックから大阪万国博覧会へと続く国際的イベントの開催や、インバウンドの増加、農林水産物の輸出増加を意識した食の安全基準の導入促進といった取り組みを掲げています。
 島根県では平成17年から取りやめていた農業産出額目標を再設定することとし、米に大きく依存していた農業生産構造を見直し、園芸作物への転換を図る方針を示しております。
 本町においてはこういった状況を踏まえて、良質米生産への取り組みは維持しつつ、需要の減少によって空いた水田を活用して、園芸作物への取り組みを強化し、核となる人づくり、組織作りに取り組むことによって、将来の生産拠点作りに繋げる取り組みを行っていきたいと考えております。

 

(建設関係事業について)
 国県道整備事業ですが、浜田作木線高見工区は、高見川に架かる高見橋の橋梁下部工事及び高原交差点の改良工事を行う予定でございます。日貫地区の吉原工区は出合橋付近から浜田側の区間について拡幅工事を進める予定でございます。甲田作木線日南川工区は、新たに日南川集会所付近の改良工事に着手する予定でございます。また、国道261号鱒渕工区、仁摩邑南線荻原工区、田所国府線市木工区についても、工事を継続実施頂く予定でございます。
河川改修事業の出羽川三日市工区は、引き続き左岸の護岸改修工事を実施するほか、からすぎ橋上流の鱒渕地区についても新たに着工いただく予定でございます。
 農業農村整備事業につきましては、県営中山間地域総合整備事業により引き続き圃場整備等の農地農業用施設整備を実施して頂く予定です。また、農道整備につきましては邑南広域農道の修繕事業及び県営農道和田線改良事業を継続して行っていただく予定でございます。
 県営林道整備事業でございますが、県営林道開設事業の三坂小林線を継続して実施する予定となっております。
 町道の整備事業につきましては、落石対策、町道橋を中心とするインフラ長寿命化対策、通学路の安全対策を重点に事業を進めます。具体的には、町道青笹線の災害防除事業、矢上小学校付近の竹友橋の修繕工事、石見中央線や判場川角線などの町道8路線の改良事業を実施する予定でございます。
 公営住宅の整備でございますが、口羽及び高原に公営住宅を整備するため、敷地造成及び建築工事にかかる測量設計業務委託を発注する予定でございます。また、火災により損傷のあった三本松団地2号棟を用途廃止し、解体に着手する予定でございます。

 

(上・下水道事業について)
 水道事業におきましては、老朽施設の更新や使用水量が減少傾向となる中におきまして、長期的に安定した事業経営が求められます。
 そのために、給水原価を下げる方策としまして、有収率の向上を目指した管路の更新工事を口羽地区と瑞穂東地区で引き続き行い、平成31年度完了予定でございます。
 次に、下水道事業でございますが、特定環境保全公共下水道事業におきまして、下水道事業の効率化を目的とした香木の森公園エリアを公共下水道に統合する事業として、平成31年度から工事に着手して参りたいと考えております。
 また、「浄化槽市町村整備推進事業」により、15基の合併処理浄化槽設置工事を予定しており、下水道普及率の向上を進めると共に、施設の適切な維持管理に努めて参ります。

 

(国民健康保険事業について)
 平成30年度から都道府県が保険者に加わり、国民健康保険の財政運営の責任主体となって事業を行っております。
 市町村の窓口事務は、国保都道府県化後も何ら変わっておりませんので、滞りなく国保事業を実施できたと安堵しております。
 平成31年度は二年目を迎えるわけでございますが、国保事業を行うに当たり県下の市町村は、島根県が決定した国保事業費納付金を納めなければなりません。この納付金の算定には、各市町村の医療費水準及び所得水準等が関係いたします。
 邑南町におきましても島根県が定めた納付金を基に保険税率を決めて、国保加入世帯から保険税を徴収するというしくみに変わっております。今後も納付金の増減や、納付金に関係する医療費の動向にも注視しながら、保険税率を考え、引き続き島根県と連携を密にしながら、適正な国保の事務処理、予算編成に努めてまいりたいと思っております。
 今定例会には、国保制度改革2年目となります平成 31年度当初予算を提案しております。国保税率につきましては、改定を行わない方針でおりますが、次年度以降の納付金の算定の基礎となります医療費及びこれから決定される交付金の配分等の動向を推察し、7月の本算定で最終決定とさせていただきたいと考えております。

 

(国保直営診療所事業について)
 矢上診療所についてでございますが、平成31年度からは、旧矢上保育所跡地に建設中の建物で、引き続き運営いたします。
 このため、平成30年度に矢上診療所の常勤の医師について全国公募を展開したところでございます。数名の医師からお問い合わせ等をいただきました。そのうち、適任者の方1名に対し、今後勤めていただく予定でございます。なお、勤務していただく時期については協議中でございます。
 したがって、当面、4月からの診療体制につきましては、引き続き島根県や関係機関のご協力をいただき、所長に石原晋先生をお迎えし管理業務を行っていただき、診療については、現在の矢上診療所で診療に携わっておられます県も含めて3人の医師で、引き続き行っていく方針でございます。
 なお、診療所のスタッフにつきましては、平成30年12月から1月にかけて公募し、看護師2名、医療事務職員2名の配置を予定しております。
 診療時間につきましては、現在、午前中のみでございますが、これを午後も診療を実施することとし、今、その体制を整えているところでございます。なお、土曜日は診療は行なわないことと致します。薬は、従来どおり院外処方となりますが、患者様の負担を軽減するような配慮をしてまいりたいと思います。何とぞ、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

後期高齢者医療制度について)
 後期高齢者医療保険料の均等割軽減特例の見直しが行われ、平成31年度から実施されます。この見直しは、世代間の負担の公平を図るとともに、すべての方々が安心して医療を受けられるよう、平成31年10月に所得の低い方への介護保険料の軽減強化や年金生活者支援給付金の支給が開始されることと合わせ、実施となるものです。
 平成31年度は、後期高齢者医療制度創設時の暫定的な措置により実施されてきました9割軽減についての見直しでございます。
 これまで保険料の均等割額が9割軽減され、納付額が1割であったものが、8割軽減となり、納付額が2割に変わります。国では、現在、見直しの対象となる被保険者に丁寧な説明を行うため、個別周知を行うなどの検討がなされています。

 

(平成31年度当初予算案について)
 平成31年度当初予算につきましては、予算編成のテーマを、「つなげ!民の力へ」とし、冒頭で申し上げました重点施策及び行財政改善計画の着実な実行を目指しての予算編成としております。
 まず、一般会計当初予算案は、合計114億5千500万円で、前年度当初予算と比較しますと700万円、率にして0.06%の微増となっております。

 増額となった主な事業でございますが、

総務費で
・防災無線更新事業費が3億3千323万2千円の増
・ふるさと基金管理費が7千188万9千円の増
・ふるさと基金事業費が4千302万6千円の増
・参議院議員選挙費が1千508万3千円の増

民生費で
・保育所町単独補助費が1千280万6千円の増

衛生費で
・直営診療所事業特別会計繰出金が2千384万9千円の増
・邑智郡総合事務組合負担金のし尿・ごみ処理施設運営費分が4千718万3千円の増
・同じく邑智郡総合事務組合負担金のごみ処理施設整備事業費が2億40万1千円の増

農林水産業費で
・邑南町森林環境保全対策基金管理費が1千701万8千円の増
・邑南町森林環境保全対策基金活用事業が592万5千円の増
・県営農道保全事業費の農道改修事業負担金が1千750万円の増

土木費で
・道路橋りょう新設改良費の判場川角線改良が3千249万3千円の増
・橋りょう長寿命化事業費が2千39万4千円の増

消防費で
・江津邑智消防組合負担金が1千439万6千円の増

教育費で
・いわみスタジアム電光掲示板改修事業費が6千647万6千円の増

災害復旧費で
・農業用施設災害復旧費が5千69万円の増

などでございます。
 

 一方、減額となった主な事業でございますが、

総務費で
・おおなんネット基幹システム改修事業費が2千362万9千円の減
・全期前納報奨金が1千23万円の減

民生費で
・くるみ邑美園児童部棟開設事業費が2千900万円の減
・保育所措置費が1千110万2千円の減
・東光保育園改築事業費が2億204万6千円の減

衛生費で
・公立邑智病院への繰出金が2千347万6千円の減

農林水産業費で
・農地有効利用支援整備事業が1千95万9千円の減
・畜産クラスター事業費が2千400万4千円の減

商工費で
・香木の森公園香夢里改修事業費が1千万1千円の減

教育費で
・石見東小学校改修事業費が6千996万5千円の減
・旧山﨑家住宅改修事業費が6千268万9千円の減

災害復旧費で
・農地災害復旧費が2千596万2千円の減
・公債費が1億7千940万9千円の減

などでございます。
 

 続きまして、歳入の内容でございます。

 地方交付税関係でございますが、普通交付税は、前年度当初予算比で2億468万6千円、率にして3.8%減額の51億9千969万5千円としております。減額の主な要因としましては、合併算定替に伴う減額及び平成30年度に続き包括算定経費が減額となったことなどが大きな減額要因です。

 平成30年度の決定額との比較でございますが、

・個別算定経費に対する算定分が3千569万7千円の減額
・包括算定経費に対する算定分が3千282万2千円の減額
・公債費に対する算定分が1億5千215万4千円の減額
・合併算定替に伴う減額が8千774万8千円

と見込んでおります。普通交付税につきましては、国の地方財政計画及び県の資料により算定しております。
 特別交付税につきましては、前年度当初予算比0.2%減の6億6千866万3千円を見込んでおります。また、臨時財政対策債は、前年度当初予算比61.7%減の1億795万2千円でございます。

 その他の歳入では、

・国庫支出金が保育所等整備交付金、社会資本整備総合交付金などの減により、前年度当初予算比14.0%減額の7億5千71万4千円
・県支出金がしまね定住推進住宅整備支援事業費補助金、畜産クラスター事業補助金などの減により、前年度当初予算比2.8%減額の9億3千991万9千円

となっております。

 また、町債につきましては、前年度当初予算比3.6%増の14億2千315万2千円となっております。この内、いわゆる過疎ソフト事業債につきましては、前年度当初予算比2千180万円減額の3億1千520万円を計上しております。
 なお、平成31年度は邑智郡総合事務組合負担金の増額や直営診療所事業特別会計繰出金などの増額に対応するため財政調整基金から1億1千647万5千円の繰入金を計上しております。
 

 次に、歳出でございますが、大変厳しい財政状況ではありますが、町民生活や町行政全般に配意したうえで、冒頭で申し上げました重点施策及び行財政改善計画の着実な実行を目指し、予算編成をしております。

 普通建設事業としましては、

・防災無線更新事業費が3億3千337万7千円
・道路新設改良費が1億5千103万4千円
・橋りょう新設改良費が5千687万6千円
・石見東小学校校舎改修事業費が3千546万3千円
・いわみスタジアム電光掲示板改修事業費が6千647万6千円

などとなっております。
 

 以下、特別会計は、

・国民健康保険事業特別会計が13億7千900万円で1.6%の減
・国民健康保険直営診療所事業特別会計が1億300万円で58.5%の増
・後期高齢者医療事業特別会計が3億5千400万円で2.2%の減
・下水道事業特別会計が9億5千100万円で4.0%の増
・電気通信事業特別会計が4億5千800万円で1.1%の減

となっております。

 一般会計、特別会計を合わせた合計額は147億円で、対前年度比では0.3%の増となっております。
 

 国の地方財政計画によりますと、地方の一般財源総額は平成30年度比で5千913億円増の62兆7千72億円となっています。しかし、これは地方税収の増額を見込んだ上での算定であり、地方交付税だけを見ますと、1千724億円増の16兆1千809億円となっております。したがいまして、税収増があまり期待できない本町におきましては、一般財源の確保が厳しいだけでなく、交付税も合併算定替え等を反映して減額が続くものと見込まれます。行財政改善の取り組みにつきましても、一層取り組みを加速化し、健全な行財政運営の体制を構築してまいります。
 

 以上、当面の町政運営に望む私の基本的な考え方と、主要な施策について申し上げましたが、今まで以上に町民との対話を大事にし、行政課題に的確に対処するべく、全精力を傾注してまいる所存でございます。
 何卒、議員各位と町民の皆様の、率直なご意見とご指導を賜りますようお願い申し上げます。

 

お問い合わせ先

総務課
電話番号:0855-95-1111 / IP電話:050-5207-3000